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2009年1月30日 (金)

【感想・本】1月に読んだ本

【一般】

 大森望、豊崎由美『文学賞メッタ斬り!リターンズ』(パルコ)
 島崎晋『歴史を作った世界の有名一族』(PHP文庫)
 荒俣宏『日本仰天起源』(集英社文庫)
 嶋聡『政治とケータイ ソフトバンク社長室長日記』(朝日新書)

【仕事関係】

 村井哲之『コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実』(朝日選書)
 緒方知行『鈴木敏文 経営の不易』(日経ビジネス人文庫)
 ゼニックス・コンサルティング『わかりやすい決算書の読み方』(梧桐書院)
 若松義人『トヨタの社員は机で仕事をしない』(PHP新書)

【小説】

 伊坂幸太郎『チルドレン』(講談社)
 伊坂幸太郎『フィッシュストーリー』(新潮社)
☆町田康『パンク侍、斬られて候』(マガジンハウス)
☆有川浩『阪急電車』(幻冬舎)
 町田康『きれぎれ』(文芸春秋)

 伊坂幸太郎についてはどれもオススメなんですが、何度も書いている通り『ラッシュライフ』以来期待値が上がりすぎているので。にしても『フィッシュストーリー』、巧い話ではあるけれど、あの短編をよく映画にしようと思ったなあ。

 『パンク侍~』は面白かったなあ。これ、確かに戯曲化に合いそうだ。町田康は「声に出して読みたい日本語」ではあるんですが、「人前で声に出して読んだら発狂したと思われる日本語」でもありますよねえ。

 『阪急電車』はまさにウェルメイドの鑑。ほどよい甘さ、ほどよいキャラクターの善悪、そして構成の巧さ。
 ただ、amazonでも同じことを書いていた方がいたが、あとがきが完全に蛇足。なんでこんなウェルメイドの余韻にほのぼのと浸りたいタイミングに、あんな雰囲気ぶち壊しの身内ネタトーク乗せるんだか……活字というより丸っこい描き文字が目に浮かびます。まるで同人誌の最後のページのような。いや、新井素子的(←ほとんど読んだことないのに)なあとがきが似合う小説もあるんですが、この小説には間違いなく合わないだろー、と。

 ラノベ出身という色眼鏡がどこかにあるのかもしれないけど、オタク特有の厚顔無恥さ・空気の読めなさ・自己中心さをまざまざと見せつけられた気がして、閉口というより不愉快(そう、残念ながらここに挙げた特性は、まさしく自分にも当てはまるのだ!だからこそ余計に同属嫌悪で不愉快)。
 まあ、そんなあとがきを吹き飛ばすくらい、本編は面白いんですけどね。

 じゃあ好きなあとがきは?……と自問して出てきたのが、小坂俊史と石黒正数でした。

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