【感想・本】恩田陸「夜のピクニック」
どいつもこいつも良い奴。性格も外見も。
スクールカーストの下流の面々など見向きもしない、おっさんおばさん向けのノスタルジイ(というわざとらしい表現が似つかわしい)。
悩んだり自己嫌悪する姿まで絵になるような連中たちの群像劇。
「現役」が読んだら「なんじゃこりゃ」って感じるんだろうし、そういう書評も見かける。
まあ、現役の高校生とはいえ「中学OB・OG」ではあるわけで、過ぎ去りし過去を懐かしんで美化するのは、実は我々と大差ないんだろうけど。
自分自身高校のときは、「昔は良かった良かった」と回顧ばかりしていたわけだし。
いや、読後感はすごくよかったですし、読む価値はあると思いますよ。映画版はどうかわからんが、多部未華子というのが「いかにも」だ。
ただ、こんな「美しく」「爽やかな」人間関係の中に自分は絶対にいなかっただろうなあ、と僻んでみたかっただけです。
我ながらガキだなあ。
んで、毎度毎度のクイズ界内輪ネタですが、ハイテンションのキャラ(読めばわかる)が出てきて、どうにもこうにもオゼーキアナっぽかったです。なぜここでオゼーキアナの名前が出るかというと、映画化されたときに時事問題で嫌ってほど出題されたので、略。
« 【感想・本】8月読んだ本 | トップページ | 【近況】8月レビュー&9月の展望 »
この記事へのコメントは終了しました。
コメント