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2007年2月10日 (土)

【注目】「中国の歴史」(陳舜臣)

 最近衝動買いしたものが、陳舜臣「中国の歴史」全7巻。

 

 同じ陳舜臣の「小説十八史略」は、高校生のときに出会って以来、何十回とそれこそ表紙が擦り切れるまで読むほど大好きなんですが、十八史略だけあって南宋の滅亡で終わってしまっているんですよ。
 で、それ以降の歴史(特に元とか明とか)についても興味があったので、それで前々から読んでみようかなあ、と。とはいえ全7巻の長篇、なかなか手を出す余裕がなかったんですが、1月に喜界島出張などもあったものでこの機会に(期せずして駄洒落に)……と。

 今のところ4巻の序盤、隋の建国まで読み終わりました。「小説十八史略」がタイトル通り、史実というよりは時代小説という性格が強いのに対し、「中国の歴史」は歴史解説書の趣が強いです。同じ作者でありながら、同じ事柄に対し違った視点から見ている記述も多く、非常に興味深い(前漢の霍光に対する描き方とか←クイズ的には「”関白”の由来」「霍去病の異母弟」というあたりがメジャー、なのか?)。
 残りも3月までにあっという間に読んでしまいそうです。読了後も何度か読み返すんだろうなあ。

 ただ、「小説十八史略」をまだ読んでない方は、そちらを先に読むことをおすすめします。
 2作を比較すると、「中国の歴史」は文章がやや硬いのと(それでも普通の歴史解説書よりは遥かにわかりやすい)、ある程度中国史についてのバックボーンがないと理解しにくい、飛ばしている時代が多い……といった点で。

 ところで、昨日QMA4をやっていたら。
 エフェクト(ヒントでピントのように漢字が段々見えやすくなっていって、その読みを当てる)で、「五代十国時代のある有名な政治家」が出題されました。五朝八姓十一君に仕え云々……のあの人ですね。
 いくら読みを当てればいいからとはいえ、「こんなレベルまで出題されるのか!」と唸りました。しかも俺以外に一人正解してるし。
 ……ってこの話、ヲくん以外に誰か反応するのかなあ。
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 ちなみに橙武者が中国史好きになったのは、
 光栄「三国志」(小5)→吉川英治「三国志」(小6)→吉川英治「新・水滸伝」(中1)→駒田信二訳「水滸伝」(中2)→立間祥介訳「三国志演義」(高1)
 ……というベッタベタなルート(もっと下の世代だとスタートが「三国無双」とか「一騎当千」だったりするのかなあ)。
 で、駒田「水滸伝」とか立間「三国志演義」って、注釈で他の時代の話がいろいろ触れられてるんですよ。それで他の時代にも興味が出てきて、「小説十八史略」を手にとった、と。

 あとは実家にあった↓この本↓も、中国史により興味を持った一因。問題のネタ本としても秀逸な一冊です。

  

 「中国の歴史」読み終わったら、他の地域の歴史にもチャレンジしてみようかな、と。それこそ塩野七生の「ローマ人の物語」とか。ただ、現時点で文庫本28冊もある上、「~ウス」ばっかりで登場人物を見分ける自信がない……。

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コメント

反応が読まれていたのでなんとなくハンドルネームを変えました。

陳舜臣「中国の歴史」は気になってました(本屋でパラパラとめくってみた限りでは、確かに「小説十八史略」と違いましたね。揃ったのがなかったのでどうしようかと思っていたところでした。っていうか、陳舜臣の本ってたいてい全巻揃ってるケースになかなか巡り会わないんですが)。

>「五代十国時代のある有名な政治家」
QMAってそんなんまで出るんですか!(読みとはいえ)ちょっと笑ってしまいました。結構好きな政治家です。
でも、読み、ふた通りありませんでしたっけ?

しかし、そこら辺の中国文学の流れで違うのがほぼ歳の差だけということにビビりました。うわあ。
光栄の「三国志」を始めたのが確か小学校入るか入らないぐらいのころだったので。たぶんほぼ同じ年ですよね。渡辺精一の「三国志人物辞典」の3500円が当時は半端なく高かった(今も高いがレベルが違った)のを覚えてます。
明らかに光栄発の三国志ブームってあの頃からありましたよね。って、当時は全く気付いていませんでしたが。

ていうか、塩野七生「ローマ人の物語」も完結を機に読んでみようとしてたところですよ(「チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷」が面白かったので)!かぶりすぎ!反応するところ多すぎ!

>ラくん

 ラバQ?……はさておき。
 
 >「中国の歴史」

 今度貸します。4月以降に鳥にいった後かFの時かなあ。
 ちなみに鹿児島と博多の駅ビルの紀伊国屋書店にはどちらも全巻揃ってました。結局鹿児島で2冊、博多で5冊買ったので、おそらく今はどちらも全巻揃ってないのでは……ということは俺のような奴が元凶だったのか!

 >でも、読み、ふた通りありませんでしたっけ?

 それよそれ!
 僕は「ひょう」で覚えていて(小説十八史略はこっち)、他の人は「ふう」で打ったんですね。で、どちらも正解。そこらへんはQMAスタッフもぬかりが無いようです。
 あれっと思って検索してみると、「ふう」の方がメジャーみたいです(248件vs39件)。

 >渡辺精一の「三国志人物辞典」の3500円が当時は半端なく高かった

 俺も中3のときに買った!うわ、かぶったよ!確かに高かったなあ、あのときからすると。たしかおこずかいが1500円だったから、2か月分以上だし……。
 あと、「反三国志」も受験のときに買った記憶があります。
 
 塩野七生については4月以降にチャレンジしようかな。1週1冊で7ヶ月ペースで。

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