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2006年12月10日 (日)

【提案(その他)】継続について考えてみた(2)

 1年近く前に書いた「【動機】幕間:「継続」について考えてみた」の続編。
 どこのカテゴリーか分けにくいので「提案(その他)」に入れましたが、建設的な提案というよりは悩みの吐露というか、自問自答のような文章だなあ。
 なお、非常に中途半端な状態で止まっていた「【quiz_too_fun】クイズ論メモ「"人"から見たクイズの変遷」」ですが、今日完結させました。こちらの「継続について」にダイレクトに繋がる内容となっていますので、併せてご覧頂ければ幸いです。

 「【動機】「クイズ論」や「実践」の動機」にも書いたように、「quiz_too_funやxyzを今後継続していきたい」と橙武者は思っています。で、一生クイズができるわけではない以上、できることならば「橙武者がいなくても継続できる仕組み」を作っていきたい。現に、通販・撮影等いくつかのアクションについては引継ぎ途中です。
 で、改めて痛感しているのは、「他の方に引き継ぐ」というのは非常に難しい……ということ。これは僕がやっていることに限った話ではなく、abcにしてもクイズ情報サイトにしても、代替わりして継承することは実に難しい。
  
 そもそも、「”継承”して本当にいいものだろうか?」という悩みもあります。
 「創業」はゼロからのスタートです。その分労力はかかりますが、「真っ白なキャンバス」で自由に存分に力を振るえる楽しさもあります。
 一方で「継承」の場合、先代から引き継いだものがあります。ノウハウやスキルもあるだろうし、「参加者、ヘビーユーザー」「評判」という要素もあるでしょう。それらがプラスに働くこともありますが、これまでのクイズ界を見ている限り、「プレッシャー」「重荷」「義務化」という点でマイナスに作用する例も多々見られます(クイズ界以外でもそうなのかもしれませんが)。
 さらに言えば、続けるのも難しければ、辞めようと思ってもやっぱり難しい。創業者が割と気軽に始めたことであっても、継承者が辞めるには多大な覚悟がいる。たとえば舟太さんのページもここまで「大きく」かつ「公的要素を帯びる」ようになるとは想定していなかったでしょうし……。
 
 数年前、僕よりも少し下の世代のクイズ関係者にそのような指摘をされたことがあります。
 「abc、xyz、マンオブ、その他のアクション……どれにしても、その実施目的や意義は理解するし、協力できることは協力したいと思う。
 でも、簡単に”下の世代にバトンタッチ”ってよく言われるけど、新しいアクションが増えたことで”バトン”はどんどんどんどん重くなっている。それに、”下の世代”の人数もどんどんどんどん減ってきているから、受け取るべき側もキツくなってきている。だから、”下の世代にバトンタッチ”なんて簡単に言ってほしくない。」

 「クイズ界に大きなプラスになるから、続けてほしい」という思いと。
 「単なる”重荷”にしかならないのならば、"継承"してまで続ける価値があるのだろうか。自分が一生続ける覚悟でやって、もし続けられなくなったら辞めた方がいいのではないか」という迷いと。
 自分関連のアクションだけではなく、「一心精進」のニシダさんの重責と苦闘、それを知りながらほとんどサポートできずにおんぶにだっこのクイズ界を見るにつれ、そのようなことを時折考えています。
 
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 究極的なことをいえば。
 xyzにしてもquiz_too_funにしても、結局のところその時代時代において「クイズを楽しむ」「クイズの楽しさを後世に伝える」ためにはどうしたらいいか……その「手段」であり、それ自体の存続・継続が「目的」ではありません。
 「クイズを始めたいと思った人が、気軽にクイズができる」機能が他で果たせるのであれば、何もxyzという形に限定する必要はない。
 「クイズの問題集・DVDを欲しい人に届け」「販売を通して各クイズイベントの黒字化に貢献する」機能が他で果たせるのであれば、quiz_too_funである必要はない。
 これは他も同じで、「真剣勝負をすることで楽しさを提供する」「若い世代の目標となる」「交流の機会になる」のはabcに限った話ではないし、「クイズの情報を提供する」のも一心精進に限定する話ではない。
 目的はあくまで「クイズを楽しむ」「クイズの楽しさを後世に伝える」こと。たとえばunoのように自発的にいろいろやる人が出てきて、新しい試みが「創業」され続けることでそれが果たせるなら、必ずしも現状のxyz等の継続に拘る必要はない、と思っています。

 とはいえ、「継続」には大きなメリットもあります。前述のようにノウハウ・スキル・参加者からの評判・信頼などなど。逆に言えば、一回途切れたものを再開しようとすると、またゼロからそれを築かなければならず、多大なエネルギーが必要になります。
 また、各時期に「創業」する人材が出てくればいいのですが、出てこなかったら?特に公的要素が強くて「なくてはならないもの」については、皆無になってしまうリスクを考える必要が出てきます。たとえばクイズ情報サイトが完全になくなったら?など。"公的要素が強いもの""他で代替が利かないもの""創業までのハードルが高いもの"等については、断続させることなく何らかの形で「継続」させる方法を考えた方がいいでしょう。
 異論・反論あるかと思いますが、「通販・撮影」機能、「新歓・人材育成」機能については、担い手と形を変えてでも「quiz_too_fun」「xyz」の形で継続させる方がメリットが大きい。いろいろと迷った末、ぐるっと一周して現在ではそう思っています。

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 で、どうやって「継続」させていくか。
 創業者がずっとエネルギーを注ぎ続けられるのであればいいのですが、仕事など環境の変化もあるし、クイズは続けられたにしても飽きがある。他の人に「継承」する、ということが重要となってきます。
 「大学クイズ研主体で、先輩・後輩関係で成り立っていた」かつてのクイズ界から、「社会人サークル主体で、フラットな人間関係で成り立つ」現在のクイズ界へ変わっている中、どのように「継承」するか……。

 次回は、「継承」についてもう少し掘り下げて考えてみます。

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