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2006年12月 5日 (火)

【提案(サークル)】「理想のサークル運営」についてのメモ

 「サークル企画共有化計画」や「複数会場制」など、これまでサークルについていろいろと提案してきました。
 その根底に流れるものとして、橙武者自身の「理想のサークル運営」観があります。
 当然ながら、「理想のサークル運営」は一つではありません。「どんな参加者が」「何を求めて参加するか」によって変わってきますし、同じメンバーだったとしても時につれ変わるでしょう。自分自身、現時点で「理想」と思っているものが、5年先に同じように思っているかはわかりかねます。
 ともあれ、2006年12月の現時点で橙武者が感じている「理想」はこんな感じです。

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 クイズサークル(社会人にしても、高校・大学にしても)の特徴として、以下の2点が挙げられます。
(1) 「体育会的に」強くなりたい人から、「サークル的に」楽しみたい人まで、さまざまなスタンス・実力の人が同居する可能性がある。
(2) 何らかの形で、自分たちでクイズ企画を用意しなければ活動が成立しない。
 
 で、クイズサークルを運営する上で重要なのは、「解答機会」と「企画機会」を、どううまく分配するか……ここにかかっていると思っています。

 「解答機会」とは、「解答する権利を持つ機会」ということです。一部の人ばかりが解答する権利があり、他の人は見ているだけ……では大半の人は面白くない。どう解答機会を分配するか、というのは、クイズサークルにおける大きな要素です。
 個人的には、さらに一歩進めて「正解機会」をどう分配するか、というところまで配慮されたサークルが理想です。誰だって「正解」したら気持ちいいわけで、一部の人だけが正解するだけではなく、極力多くの人が正解できるようにする。そのためには、たとえば強い人には「勝ち抜け形式」を導入して早めに抜けてもらい、最終的に参加者の正解数を均等に近づける。また、早押しクイズに苦手意識を持っている人もいるため、「早押しクイズ以外の形式」も一定割合用意する……など、いろいろなやり方が考えられます。

 一方で、「企画機会」。
 前述の通り、誰かがクイズを持参しない限り、例会は成立しません。
 となると、企画をどう分担していくか。これがクイズサークル運営のもう一つのカギとなります。

 企画分担について。橙武者の理想は、以下の3点です。
(1) 基本的には、「企画をやりたい人が、自発的に企画を用意する」。強制的に無理矢理企画を持たせることは極力避ける。
(2) とはいえ、メンバー全員が、それぞれの状況・経験・熱意に応じて、重荷になりすぎない程度に企画側に回る。
(3) 企画者としての経験が浅い人にも、「人材育成」「ステップアップ」の施策がある。

 まず(1)。自発的に「この企画がやりたい!」といって持ってきた企画と、「○月例会担当だから」と割り振られて半強制的に持ってきた企画。どちらが面白いかといえば、おそらく前者の方が面白い可能性が高いでしょう。例会を成立させるために担当を割り振ることも必要になることがありますが、「自発的に持ち寄った企画」の割合が増えるのがベターだと考えます。
 「サークル企画共有化計画」は、「必要となる企画の総和」を共有化によって減らすことにより、「無理矢理企画を割り振らなくても、自発的企画だけで例会が成立する」=「自発的企画で埋まらない部分を、共有化企画で埋める」ことを狙いにしています。
 また、nextstepsにおける「サポートメンバー制」も、正会員に対して強制的割り振りをしないために設けた施策です。結果的に自発的に企画を担当して頂ける方が多かったため、サポートメンバーによる企画は少なかったのですが……。

 とはいえ、(2)にあるように、何らかの形でメンバー全員が企画側に回るのが理想です。
 クイズの企画者側に回る楽しさをできるだけ多くの人に感じてもらうことが、「自発的な企画」を増やすことにつながり、サークルの中長期的な繁栄につながります。「一部の人だけが仕事している状態」は、その企画者が納得していてかつ負担と感じていないようならばいいのですが、「なんで俺らだけが」とか「もうこれ以上は負担できない」となった時点でうまく回らなくなるリスクがあります。中長期的な繁栄を考えるならば、全員が企画側に回る方がよい。
 しかし、かといって企画担当=単なる「重荷」になるのは本意ではありません。特に、「仕事で忙しく、企画を担当できないから、サークルに参加しない。だからクイズも辞める」という状態は避けたい(責任感が非常に強い方の中には、こういった理由でクイズから離れる方もいるようです。勿体ない……)。また、まだ経験が浅い方の中には、「どうやって企画をやったらいいかわからない」という方もいる。
 施策としては、忙しい方には「自己紹介兼n問クイズ。最低1問持ってきてもらい、交代交代で出題」といったように、敷居=負荷を下げる。経験が浅い方には、「まずは5問・10問など少量の問題を出題してもらう」ことや、経験豊富なベテランと組んで企画することにより「企画をすることの楽しさ」や「企画する上でのノウハウ」を伝えてもらう……などが考えられます。

 (3)について。現時点でサークルの中核となっている人も、永続的に中核であり続けられる保証はありません。仕事が忙しくなる可能性もあるし、就職や転勤などでサークルを離れることも考えられる。となると、現時点ではまだ企画者経験があまりない方でも、何らかの形で「ステップアップ」し、将来的にサークルを担う側に立っていただくのが望ましい。「人材育成」というと非常に堅苦しく聞こえますが、中長期の安定したサークル運営には重要になってくる点です(もちろん、育成する必要のないベテランだけを集めてサークルを作ることも可能ですし、そういうサークルも多々あります。それを否定するつもりはありません)。
 施策としては、10年近く前の「次の会」の事例が参考になります。最初は「10問ジャンル別」を担当してもらい、自分の好きなジャンルの問題を出してもらう。これなら企画経験がない人でも作りやすい。で、次は「20問3択」。以後、「40問早押し(ランキング戦用問題)」「50問筆記」「1時間ほどの小企画」そして「3時間ほどの大企画(グループで担当することもあった)」と、じょじょにステップアップしていく仕組みが整っていました。ここまでシステマチックに運営するのは手間がかかりますが、「まずスタートは10問ジャンル別からスタートし」「だんだんと手間のかかる企画を持ってもらう」というのはかなり有効だと思います。

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 で、こんな感じのサークルだといいなあ、という例。

 10時=開場。じょじょに人が集まる。クイズをやりたい人は、問題集や「共有化」企画を使ってフリバ。他にはおしゃべりするなり昼食をとるなり。
 13-14時=例会スタート。自己紹介&n問早押し。メンバーは最低でも1問は持ってきてもらう。時間の制約もあるので、上限は20問くらい。
 14-15.5時=持ち寄り企画。ジャンル別10問を2~3人+30分企画を2つほど。部屋がとれていれば複数会場制で。
 15.5-17.5時=やや大きめの企画。各例会2時間分であれば、大半のサークルならば無理せずとも自発的に担当者が埋まるのでは、と。
 17.5-19時=「共有化」企画を使っての企画。
 19-20時=ミーティング、フリーバッティング。
 20.5-23時=有志で食事会

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