【quiz_too_fun】クイズ論メモ「"人"から見たクイズの変遷」~(9)社会人が新歓・人材育成機能を担うにはどうすればいいか?~
「クイズの現状や将来像に対して、どう考えているのかを整理し、何をすべきかを考える。それを今後のアクション(xyzなど)に反映させる」……という目的で始めたこのクイズ論。
だいぶ長くなってきたので、目次を。
(1)まえがき
<歴史篇>
(2)テレビクイズの時代(~1993年頃)
(3)大学クイズ研&OBの時代(1993年頃~2002年頃)
(4)脱・大学クイズ研の時代(2003年頃~)・時代状況篇
(5)脱・大学クイズ研の時代(2003年頃~)・時代状況篇Ⅱ
<現状篇>
(6)新歓・人材育成機能の変遷
(7)新歓・人材育成機能の今後の担い手
(8)なぜ社会人は、新歓・人材育成機能に関心を抱くのが非常に難しいか
そしてこの(9)からが「将来篇」となります。
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「社会人が新歓・人材育成機能を担うにはどうすればいいか?」ということを、今回は考えていきます。
箇条書き中心となります。あらかじめご了承ください。
【目的】
「”やる”クイズの存続のために、”オフラインクイズへの新歓・人材機能を、社会人がなんらかの形で無理なく分担する”システムを整える。」
(ネットクイズ、QMAについてはわかりかねるため、オフラインクイズに絞って考えます)
【数値目標】
「オフラインクイズを継続的に楽しむ人」を、社会人主導のアクションにより、全国で年間に50人増やす。
<算定するにあたっての仮定>
2006年現在のオフラインクイズ人口(継続的にサークル・イベントに参加する意志のある人)を、約2000人。
うち、2006年中になんらかの都合(「飽きた」「クイズに魅力を感じなくなった」などクイズ自体の要素が強い場合もあるし、卒業・就職、引越し、結婚・出産などクイズ以外の要素が強い場合もある)で抜ける人を約100人(人口の5%)とする。
やるクイズの存続のためには、100人が新しくクイズを継続的に始める必要がある。
100人のうち、高校・大学クイズ研で50人が入会(以前に比べると大幅に減っている)。そのため、100-50=50人を社会人主導で増やす必要がある……というのが、「50人」の算出基準。
【「社会人が担う」上での制約条件】
・高校・大学クイズ研のような「新歓活動」は一般的ではなく、その環境も整っていない。主体的に環境を作っていく必要がある。
・時間・労力は、学生に比べればあまりかけられない。
・「クイズ文化/クイズ界」という、大きすぎるカテゴリーに対し時間・労力を費やそうとする社会人は、残念ながら非常に少ない(→(8))。貴重な時間・労力を提供いただくためには、別の切り口が必要。
・学生であれば「代々、先輩から後輩に代替わりしながら、サークルで何かを担う」ということがやりやすい。しかし社会人の場合、代替わりが発生しにくく、中長期で何かを担うことが「負担」「志・モチベーションの伝承」の双方でやや難しい。(単発であればやれることもあるが、中長期的に複数回何かをやるのが難しい)
【基本方針】
(1) 「初心者がクイズを楽しめる」ようなサークルの増加
初心者と中級者・上級者の実力格差は、年々開いていっている(中級者・上級者でクイズから離れる人が少なくなってきているため)。
そんな中、「初心者が楽しめるサークル」がもっと必要。もちろん、中級者向け・上級者向けのサークルもさらに増えることが望ましいが、優先順位としては「まず、初心者が楽しめる場を確保する」ことが重要と考える。
○初心者「限定」のサークル(参加資格の制限、卒業制度などが存在)・・・現状はnextsteps、博多クイズコミュニティ、名古屋xyz発クイズサークル→これがもっと増える必要があり
○初心者限定サークルを卒業した人の受け皿となる、「初心者も上級者もともに楽しめるサークル」の増加・告知→新サークル設立、既存サークルでの初心者対応の促進(初心者向け企画を各サークルで共有するなど)
また、「ベテラン層が新歓活動をやりたくなる=”中長期にわたって存続してほしい”と思えるサークル、いわば帰属意識を持てるようなサークル」であるのが理想。
(「クイズ界の存続」に興味がある社会人はほとんどいないが、「ご自分が所属するサークルの存続」であれば、興味を持って自発的に動いていただける方は多いと考える)
(2) 既存サークルの存続
○各サークルの新歓活動のサポート
各サークルが個別に新歓活動を行うのはもちろんのこと、「クイズ界への共通新歓活動」として、”xyz”→”初心者限定サークル”→”サークル見本市(colorful bridgesなど)”→”その他サークル・イベント”という流れをさらに固めることで、さらに各サークルの新歓活動・存続を支える
(なぜ「いきなり初心者限定サークル」ではなく、クイズ体験イベント「xyz」を実施する必要があるのか?については後述)
○「クイズ新ポータルサイト」を作成・継続し(詳しくは後述)、各サークルの会員募集情報を集約する。
○各サークル存続のためのローコストオペレーションを進めるため、企画(問題・形式)を各地のサークルで共有化。詳しくはこちら→【提案(サークル)】企画の共有化
○サークル運営のノウハウ共有(新ポータルサイト、Quiz Parkの特集)
(3) オフラインクイズ自体の普及広報活動
<クイズに興味を持った人を対象>
○クイズ新ポータルサイトの作成・継続。クイズ番組などをきっかけにクイズに興味を持った人に対し、クイズのさまざまな楽しみ方(サークル/イベント/番組/ネットクイズ/ゲーム等)の魅力を伝える。
*「クイズ」と検索すると先頭に出てくるよう、SEO対策を行う。
○QMA・ネットクイズ・番組ファンサイトなど、「オフラインクイズ以外のクイズ」へのxyz等の告知。
<もともとクイズに興味を持っていない人を対象>
○同人誌即売会(コミッククリエイション、コミックマーケット、コミックシティ)へのクイズブース出展
○早押し機レンタルの促進
*「もともとクイズに興味を持っていない人」を対象にするのは、多大な資金・労力が必要。現状では「クイズに興味を持った人」に対するアクション自体ほとんど整備できておらず、そちらが先決。「もともと興味のない方に、興味を持ってもらう」アクションについては、当面のところ即売会・レンタルにてローコストで草の根的に実施。
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(1)~(3)をまとめると。
中心となるのは、クイズイベントではなく、クイズサークルです。ニューカマーもベテランも、初心者も上級者も、ともにクイズサークルという場で楽しめる……というのが理想であり、そのためには初心者「限定」サークルが必要となってきます。
また、4月の新歓活動がある高校・大学クイズ研に比べ、社会人クイズ研はそのような明確な新歓時期・手法がないため、自分で環境を整えていかなければならない。そのために、各サークルが個別に新歓活動を行うのに加え、”xyz”→”初心者限定サークル”→”サークル見本市”→”その他サークル・イベント”といった形で「クイズ界共通新歓活動」を実施するのが効率的・効果的と考えます。
なお、新しく始める部分というのは、実は多くありません。
xyzやQuiz Parkについては、位置づけを明確にし、無理なく実施するためにコストを抑えながら、今後も継続していく予定です。
新規の部分については、特に以下の2つ。
・"colorful bridges"="xyz"・"nextsteps"とその他サークル・イベントとの架け橋
・クイズ新ポータルサイト
次回以降は、各項目をもう少し突っ込んで考えてみます。
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