【近況】コスプレイベントに行ってみました
前も書きましたが、蒲田には大田区産業プラザPiOという集会施設があります。
普段はその名の通り、「産業」を振興させるような催し物や会議(~商工会とか)が開かれています。
が、休日はその様子が一遍。カートを引いた女性陣が多数集まるメッカとなっています。
そう、この大田区産業プラザは、即売会やコスプレイベントの聖地でもあるのです。
誰が呼んだか、別名「オタク産業プラザ」。
我が家から自転車で行ける距離にも関わらず、なかなか行く機会がなかったこの「オタ産」。
一度興味本位で見にいきたいと思っていた中、探し当てたのがこのサイト。
調べてみると、JCF in Last PiO(57th)というイベントが開催されるらしいのですよ。内容は「総合コスプレイベント」。
同人誌即売会については、夏のコミケに二度ほど行ったことがあります(といっても某先輩がクイズ本を売るときの売り子だったのですが)。で、コスプレコーナーなんかも見学に行ったので、なんとなく雰囲気はわからなくもない。
しかし、コスプレオンリーイベントは未見。どういう人が来て(着て)るんだろう?男女比は?どんな店が出ているのか?……などと興味がわきました。
「初心者向けイベント」や「女性をどのようにクイズに呼ぶか」のヒントにもなるかもしれないし。何事もまずは「現場」を見てみないと。
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ここから文章を常体に。
午前中はだらだらと過ごし、昼食後想人を寝かしつけようと思ったら自分も寝てしまい、気づいたら15時。
そんなに長居するつもりもないし、外から様子を窺うのでもいいかなと思っていたので、まあ出発するには手ごろな時間。
JR蒲田駅を過ぎ、京急蒲田の方向に。と、そこにカートを引っ張った女性4人組が。第一コス発見!顔にはところどころまだ化粧が残っている……ような気がする。
時間が時間だけに、そろそろ帰る人も多いような雰囲気。
PiOに入る。会場のコンベンションホールはガラス張りになっていて外から見えるのだが……そこはもう既にコスコスコスコ……3コス半ではとても済まないコスプレの嵐嵐嵐。そして大音量のユーロビート。なんで?という疑問は入ってすぐに氷解。
とりあえず入ってみる。入場料はコスプレしようがしまいが1000円。撮影許可証は500円。会場費だけで40万近くかかっているはずだが、1000円とればなんとかペイできそうなラインだよなあ、とつい主催者側の視点で見てしまう自分がそこに。
以下は箇条書きで。
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<会場>
・薔薇、ガーデニング、ミリタリー、夏祭りなどの背景セットが。なるほど、写真撮影用か。
・ステージと踊るスペースが用意されており、そこでは大音量でパラパラが。なるほど、さっき聞こえたのはこれか。ざっと見ると100人くらいのコスプレーヤーさんがみんなでパラパラを踊っており、しかもそれがずっと続いている。トークイベントとかはなく、ひたすらダンパ(という表現が合っているかどうかわからんが、パンフには「ダンパスペース」と書かれていた)。写真撮影は予想していたが、ダンスは思いつかなかったなあ。
・即売スペース。同人誌などは全く売られてなく、衣装・ウィッグ・小物などコスプレ関連の店が10店ほど。後は即席の名刺とか。あとはホットドック屋さん。ネイサンズではなかったのが心底残念☆。おそらくバイトへの教育指導は徹底されてるんだろうなあ。
・あとはスクリーンにアニメ(僕が見たときには「セーラームーン」)が投影されてたり、リクエストを募集してたり。ただ、あまりこのスペースは盛り上がっていなかった模様。
<客層>
・15時半時点で、会場には400人くらい。200人強が撮影&うろうろ、150人がダンパ、50人が休憩スペースでおしゃべり、って感じ。
・男女比は8:2で女性が圧倒的に多い。年齢はおそらく高校生~20歳前後がメイン、と思われる(コスプレしているせいではっきりとはわからない)。30代以上の人は少数派。乙女心ゆれ子さん(41)のように40代以上の人はほぼいなかった模様。
・コスプレしている人が圧倒的に多数派。9.5:0.5くらい。ほとんどの人は「写真を撮り合っている(コスプレした人が、別のコスプレした人を撮る)」ようであり、撮影オンリーで来たカメラ小僧諸氏はかなり少数派。
・一人で来るというより、2~4人くらいのグループで来ている人がほとんど。男女混成のグループも多く見受けられた。一方、一人でぽつんとしている人はほとんどいなかった。
<感想>
・当たり前かもしれんが、「コスプレーヤーのためのコスプレイベント」。コスプレーヤー以外の人は思ったより少なかった。同人誌とかは他のイベントとかで買うんだろうなあ。
・女性がここまで多いのは意外。また、「男性コスプレーヤー」はいても、「撮影だけの男性」がほとんどいなかったのも意外(コミケの影響か、もっと多いと思っていた)。
・ダンス(パラパラ)のニーズが高いのは全く想像してなかった。コスプレの世界観とかとは全く関係ない普通のパラパラで、違うのはほぼ全員コスプレしてることと、漂うオーラ力くらい。
<xyzとの比較>
・このコスプレイベントは事前登録の必要がなく、1000円さえ払えば参加可能。
事前登録がないということは、人が予想以上にたくさん来ちゃった場合はどうするんだろう?
もちろんクイズイベントとは「参加」の意味合いが違うとはいえ、キャパオーバーはありえる話なわけで、少し興味あり。
・xyzでは、話の題材になるべく「居住市町村」と「My Favorite」を名札に記入し、着用をお願いしている。
これがきっかけで会話で盛り上がる側面、「ふらっと参加する」意味では敷居を高くしてしまっているのは確か。
とはいえ「雰囲気作り」「会話の盛り上がり」という点はxyzの生命線であるため、「ある程度身元を明かす」xyzと、「完全にふらっと参加できる」イベントが別にあってもいいのかもしれない。「初心者にクイズを楽しんでいただくイベント」がxyzだけ、というのも問題があるかと思うし。
(コスプレイベントの場合、服装でお互いの趣味がわかる……という点は強みなんだろうな)
・xyzはある意味、「交流(スタッフ―参加者間、および参加者―参加者間)」の促進を前提にしている。
一方、同人誌即売会だと、「交流」は必ずしもmustではない(したい人はできなくもない)。
で、コスプレイベントはその中間、って感じがした。もちろん「そのキャラクターになりきれれば満足!」という動機もあるんだろうけど、写真撮影のときに何らかの交流は生まれるだろうし、「同好の士を探したい」という人もいるだろうし。
ただ、匿名・および実生活と乖離したキャラクターで参加できるコスプレイベントと、実名前提(*1)・および自分自身のキャラクターや知識で参加するクイズイベントでは、「参加」だけではなく、「交流」の意味合いも違ってくる気がする。どう違うかは、まだうまく説明がつかないが。
*1 ハンドルネーム可のイベント(xyzもそう)もあるが、クイズ番組からスタートしたクイズ文化は、まだほとんどが「実名でないとなんか気持ち悪い」感覚が残っている気がする。
<クイズをやる女性を増やす……という点では参考になった?>
・ダイレクトには参考にはならない、というのは当初からの予想通り。もともと志向が違うわけだし。
もしこの層に対してアプローチするとしたら、「クイズやりませんか?」といっても効果は全くないと思われる。そうではなくて、コスプレで得ることができるメリット、コスプレをする動機と似たものが実はクイズにも共通してある……というアプローチの仕方だろうか。自己顕示欲とか、イベントという「祭」感であるとか、普段と違った自分であるとか。
・「女性は一人ではなく、複数で行動する」という点はあらためて実感。その点現在のクイズ界は「単独行動できる女性」しか呼び込めてないわけで、この点には明確に課題があり。
・マジアカブームが続いているうちは、この対象層につながりを持てている。逆に言うと、マジアカブームが終わると、接点はかなり持ちにくくなりそうだ。
何かのイベントで、「ブースで早押し機(ピンポンブー)を用意する」「売り子はマジアカのコスプレをする」ってのもきっかけとしては面白そう。ただ、コスプレイベントというよりはマジアカイベントの方が効果ありそうだな。
とりあえず10月23日(日)にこんなイベントがあるっぽいので、さっそくスタッフと検討に入りたい。
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帰り道。カートをひっぱった女性たちが、駅に向かってガラガラガラガラ歩いていく。
魔法の解けたシンデレラたち、彼女らの普段の生活はどんななんだろう?クラスとか会社の中での位置関係は?どんなサークルに入ってるんだろう?他にどんな趣味があるんだろう?など興味があるが、何も接点がないと声かけられないよねえ。
誰かいないかなあ、コスプレーヤー兼クイズプレーヤー。
ついで。オタ産から自転車でちょっと行ったところに、京急の梅屋敷駅がある。
「笑う犬の冒険」の「トシとサチ・梅屋敷の若者の全て」の舞台となったところ。
よくある小さな街だと思ったら、予想以上に商店街が長く伸びており、一通り店が揃っている印象。
確かに居心地が良さそうで、あまり他の街に出て行く必要がないといえばなさそうだ。
次は「区役所とか生活センターが行っている趣味・文化・レクリエーション講座」へのチャレンジだな。
とりあえず大田区でなんかないか……と思って検索したこのYahoo!地域情報、明らかに趣旨から外れたものが一つ混じっているような気がするぞ。
*余談。
今回参考にしたのは、「ケットコム」という”漫画、アニメ、ゲーム、特撮等の好きな方を対象としたイベント(特に同人誌即売会、コスプレイベント)”なんですが。
このサイトにクイズ関連のイベントを掲載するのも面白いのでは、という気がしてきた。普通のクイズイベントだとふさわしいかどうか微妙(でも「同人誌」を「即売」してるし、「クイズオンリーイベント」と言えなくもないし、いっそ「メガネオンリー」にしてそういう趣向の人を集めるという手もあるし)だが、少なくとも「アニソンイントロ」「漫画カルト」はストライクゾーンど真ん中なのでは。
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