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2005年7月26日 (火)

【提案(イベント)】「女だらけのクイズ大会」について(1)~先入観と今年の感想~

 *"【提案(その他)】中高年齢層・女性にもっとクイズを楽しんでいただくには?"もあわせてお読みください。
   第1回はこちら。第2回はこちら。第3回はこちら。第4回はこちら

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 これまでは「数の子さんのサイトへのレス」という形で進めてきましたが、今回はちょっとテーマを変えます。
 7月23日(土)に第10回が開催された定番のクイズイベント「女だらけのクイズ大会」を通して、「では、実際にどういったアクションをすればいいのか」について考えてみたいと思います。

 <先入観>

 正直な話、僕はあまり「女だらけ」にいい印象は持っていませんでした。
 といっても、僕が念頭においていたのは、7~8年近く前の「女だらけ」です。
 
  「”女だらけのクイズ大会”というタイトル」
  「優勝者のSMパフォーマンス(*1)」
  「”セクシー連呼隊”などのヤジ(*2)」。
 いずれももちろん主催者側は「ネタ」のつもりでやっているとはいえ、お客様である女性がどう思うかは人それぞれです。「ネタ」として笑ってくれる人もいるだろうし、「セクハラ」「不愉快」と思う人もいるだろうし。もちろん男性でも下ネタへの耐性は人それぞれですが、「異性への下ネタ」「それも人前で」ってのは、かなりボーダーラインですよね。

 そんなわけで、私にとってみれば、「知り合いの女性に薦めにくい」イベントでした。
 クイズ界の女性だとしても、その女性が下ネタに耐性があるかどうかわからない。一見あるように振舞っていても、それが本当に本心かどうかはわからない。過剰適応なのかもしれないし、少人数で話すのはOKでも人前では嫌悪感を持つかもしれない。
 ましてや、クイズ界外の女性には薦められない(僕の場合、会社の同僚をイメージしています)。これは下ネタの問題に加え、「ステージに上がって人前でクイズをすること」「プレーヤーのレベル」「クイズイベントの雰囲気(「女だらけ」に限らず、一見さんにはちょっととっつきにくい)」なども含めてのことです。

 もちろん、「行かない方がいい」とまでは思ってなかったです。
 が、積極的に「行った方がいいよ」とは薦められなかった。そんな心境。
 System-Fやnextstepsにも何人か女性の参加者はいますが、結局「女だらけ」についての話はしなかったですし。
 
 *1 「クイズ女王」だから「SM3点セット」を贈り、白ブタ役の男性を鞭打つという恒例?の演出。今やっているかどうかは不明。
 *2 「セクシーでもなんでもないところ」で「セクシー!」とヤジを入れるから笑える、というネタ(たとえば「落語/『ま~」「お茶!」(正解音)「うわっ、○○さんセクシー!」みたいに)。ネタではあるんだけど、セクハラだと感じてしまう人はやはりいると思う。まして、クイズイベントに慣れていない人であれば尚更。

 <今年の感想>

 最近、「中高年齢層・女性にもっとクイズを楽しんでいただくにはどうすればいいか?」ということに対して、問題意識を持っています(こちらをご参照ください)。
 そんな中、女性向けイベントのパイオニア「女だらけ」を無視して、このテーマについて語るのはナンセンス。「どんな雰囲気なのかな」「どんな方々がいらしているのか」というのを見学しようと思い立った、と。前述の先入観についても、参加者の方から「最近はセクハラっぽいことはほとんどない」という話を聞いたことがあって、「最近はどうなってるのか」という点に興味もあったので。

 23日(土)は所用があったので、見られたのは2~3ラウンドとごくごく一部だけではありましたが、一部だけでも見ごたえのあるイベントでした(大会全般についてはKingTowerさんの記事が詳しいです)。
 適度な難易度の問題、さまざまな実力の人が一緒に戦うことを想定した企画群……といった、クイズイベントの根幹のところは、昔同様しっかりしていました。経験豊富なスタッフが多いことが伺えます。
 懸念していたセクハラの部分についても、僕が見た限りではありませんでした。女性の方々を不愉快にさせることはほぼなかったと思います。そういえば参加者の中にも「昔はセクハラが多かった気がします……」と言っていた方がいたなあ。
 少なくとも、「クイズ界にいる女性」に対しては、来年以降薦められるイベントだなあ、と。
 スタッフの皆様、毎年毎年欠かさずの「女だらけ」開催、本当にお疲れ様です。
 
 参加者は29名(+見学者5)。これにはかなりびっくりしました。
 1996年の第1回が53名、以後53、42、47、48、51、55(+見学者30)、45(+見学者23)と2003年まではほぼ50人前後で推移していたのですが、2004年に33(+見学者9)人と大幅減。今年はさらに下回ることとなりました。
 29名中、橙がお話させていただいたことがある人が25名くらい。残りの4名の方についても、自己紹介を聞く限りどこかのクイズサークルに入っていたり、「女だらけ」の参加経験があったり、ということで、「純粋に初めて」という方はいらっしゃらなかった模様。
 あと、テスト期間中or終了直後ということもあり、学生がほぼ皆無だったのも意外でした(最年少の方でも20代半ば)。System-Fにしてもnextstepsにしても学生の女性が何人か参加しているし、現・大学2年のインカレサークル「御一行」も女性が多い、にもかかわらず。

 いらしている参加者の方々のほぼ全員はリピーターであり、雰囲気は一種の「同窓会」ムード。これはこれで非常にいいことだと思います(皆勤賞の方に「My早押しボタン」をプレゼント、というのは凄くいいアイデアだと思いました)。参加するイベントは「女だらけ」だけという方もいるし、さらには1年で唯一クイズをする機会が「女だらけ」という方もいる。そういう意味では、「女だらけ」でしかできない存在意義がある、と思います。

 しかし、正直一番強く感じた感想は、「もったいない」ということ。
 企画に凝っているのもわかる。問題に気を配っているのもわかる。初心者の方にも楽しんでいただくように司会が心がけているのもわかる。「クイズ界を盛り上げていきたい」という志についても伝わってくる。
 にも関わらず、29人というのは、本当にもったいない。せっかくいいイベントを作り上げても、ごくごく一部の人にしか伝わっていない。もっと多くの女性に、このイベントを楽しんでいただくことができるのではないだろうか……と、一観客として思いました。

 次回は、もう少し突っ込んで「女だらけ」について考えてみます。
 「女だらけ」だからこそできることは何か?
 「女だらけ」をさらに生かすためにできることは何か?
 「女だらけ」以外のイベントやサークルでやっていった方がいいことは何か?……などなど。

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