【提案(イベント)】「女だらけのクイズ大会」について(3)~「女だらけ」の価値をさらに高めるためには?~
前回、「女だらけ」だからこそできること、いわば「女だらけ」特有の価値について考えてきました。
今回は、その価値をさらに高めるためには……という観点から、いくつか提案をさせていただきます。
【「女だらけ」の価値をさらに高めるには?】
(1)告知
いろいろな事情があったとは思いますが(女性に迷惑をかける男性まで来てしまうのを防ぐ……など)、それにしても今回の「女だらけ」の告知はクイズ界内・外ともに、ほとんどされていなかったように思えます。
「一心精進」で日時・場所など基本的な情報はアップされていましたが、他のクイズ関係の掲示板・ブログで「女だらけ」の告知を見た記憶がありません(ブログやサイトを持っている女性が何人もいるにも関わらず)。
もちろん、「一心精進」を欠かさずチェックしている女性の方もいるでしょうし、リピーターが多かったことを考えるとメールか何かで既存参加者には連絡しているのかもしれません(口コミなのかも)。が、それだけでは、
・そもそも、ネット環境にない
・一心精進の存在を知らない
・クイズイベントへの興味が薄いため、定期的に一心精進をチェックしていない
という、「女だらけ」参加経験のない女性=潜在的参加層をとり逃していることになります。これは非常に「もったいない」。
たとえば、「25歳以下」「現在クイズサークルに参加」「これまで女だらけに参加したことがない」層は、私が知っているだけでも10人以上います。そして、この層は誰一人として今年の「女だらけ」に参加していません。ここがまさしく「潜在的参加層」の一部です。
今となってみれば、薦めておけばよかったなあ、とは思うのですが。もちろん僕一人ではそれほど影響力はないですが、「三人、市ニ虎ヲ成ス」という言葉もある通り、何人かが薦めれば来た方もいたのでは、と。
では、「女だらけ」の場合、どんな告知をすれば効果的なのか……
<各サークルやブログの掲示板への書き込み>
王道。
「一心精進」は見ていなくても所属サークルや友人のページを見ている……という女性も多々いるはずです。
<公式サイトでの情報発信>
「女だらけってどんな企画をやるんだろう」「どんな問題が出るんだろう」というのは、「一心精進」の情報だけではわからない。新たに文章を書かなくても、前年度の模様(企画書、写真など)をアップするだけでもだいぶ敷居は低くなると思われます。
また、前回述べましたが、「女だらけ」の武器として、主催者・参加者のネームバリューがある。能勢さんや石野さんの名前を出すことで、「高校生クイズの事前番組に出ていたあの人たちも来るんだ」と思わせるだけでも、興味をひかせる効果はあるのでは、と(当日能勢さんがお仕事、というのはあるけども、「チェアマン」「プロデュース」など言いようはある気がします)。
<いろいろな人を巻き込む(キーパーソンを抑える)>
これまで書いてきたのが「オフィシャル」な告知だとすれば、これは「プライベート」な告知。
女性の知り合いが多そうな人に告知&紹介をお願いするとか、クイズ界の知り合いという知り合い(男性・女性問わず)に「周囲に女性がいたら、女だらけの存在を教えてあげてください」とお願いするとか(特に各大学クイズ研や社会人サークルなど)。
さらに言えば「参加者を巻き込んでの告知」ができればベスト。サークルの仲間を誘い合ってくる=イベント参加への敷居が低くなる(「誤」をサークル対抗戦にしたことは、”普段イベントに来ない人も呼ぶ”点で非常に大きな効果だと思います)、クイズ界外の友達を連れてくる……など、こちらもかなり大きな効果が見込めると考えられます。
逆に言えば、「誘いやすい」雰囲気を作るわけがあるわけで、これについては後述。
クイズ界内だけ見ても、告知をある程度強化すれば昨年並の人数は来たのでは……という気がします。、
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(2) 開催時期~学生への配慮
7月のこの時期に行ったのは、スケジュール的に言えばあまりいい選択ではなかったように思えます。
というのも、学生からすればこの時期は試験期間中もしく終了直後。試験期間中の人はまずクイズイベントに行く余裕はないでしょう。10年前と比べると、不景気や大学カリキュラムが厳しくなったことにより、試験・留年に対するプレッシャーは相当強いものになっていることですし。
また、23日(土)がちょうど「試験終了日」または「試験が終了してから初の土曜日」という人も多いかと思います。となると……飲んだり遊んだりと、友達と約束が入る可能性がありますよね(自分も大学生のときそうでした)。
場所がとれるのがその日だけだった、スタッフの都合が合う日がその日だけだった……などの状況があったのだろう、とは思います。ただ、「初参加の人を増やしたい!」となると、その中には「大学生(特に1年生)」は一定の割合を占めるわけで、その方々にとって参加しにくい日程に開催するのは「もったいない」。
今年でいけば、8月27日(土)あたりまでずらした方が良かったのでは、と。まだ夏休み期間ですし、社会人にとっても繁忙期ではないですし。
*そういう意味では、例年7月末~8月初頭開催だったにも関わらず、今年は8月19日開催にずらした高校生オープンは大英断だと思います(スタッフが大学1年であることを考えると、試験から日程をおいた方が準備に避ける時間・労力はかなり高まります)。まあ、もともと試験期間ど真ん中に開催した元凶は10年前の自分なんだけど……。
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(3) 交流
どうしても女性は、通常のサークル・イベントでは少数派となってしまいます。
全国から女性プレーヤーが集まる「女だらけ」においては、「普段はなかなか会うことができない、他の女性クイズプレーヤーと交流したい」というニーズもかなりあるかと思ます。
とはいえ、ステージ型のイベントの場合、交流の場面は大会終了後の飲み会くらいしかない。しかし、
・男性・女性問わず「飲み会」のニーズが減ってきている
・「女だらけ」の場合、「お子さんをお持ち」「遠方からの参加」などで飲み会に出席できない人も多い
……とを考えると、「女だらけ」の特性を生かしつつも、もっと交流できるようないい手はないのかなあ、と思います。
そんな観点で、いくつか案を。
案その1は「団体戦の導入」。早押しよりも、みんなで相談して答えを出せるようなもの(ボードクイズ、○×など)が好ましいかと思います。ステージ上てのクイズの機会が減るのが難点。
案その2は「ランチ懇親会」もしくは「ティータイム懇親会」。お昼時とか昼下がりとかに懇親会をやる(もちろんお酒抜きで)、という手です。大会終了後にお酒を飲むのもありですが、それ以外があってもいいだろう、と。この手はxyz名古屋なんかでやったりしています。
「話したい人と話す」ことも大切なんですが、「今まで話したことのない人と強制的に話す機会を作る」ことも重要です。引っ込み思案な方でも、それがきっかけで友達ができることもあるでしょうし。そういう意味では、特に案1の団体戦なんかが効果的では、と思います。
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(4) 名前
(1)でも触れましたが、知り合いを「誘いやすい」雰囲気がもっとあれば、と思います。
その点、失礼を覚悟で指摘しますが、「女だらけのクイズ大会」、正直「知り合いを誘いにくい」名前ではあります。
女性が女性を誘うときは案外恥ずかしくないかもしれませんが、男性が女性を誘うとなると、このイベント名をいうのはかなり恥ずかしい。「誘う」ということ自体ハードルが高いのに、名前がさらにそのハードルを高くしてしまっている。
また、女性向けイベントであるにも関わらず、名前の元ネタは明らかに「ドキッ!丸ごと水着 女だらけの水泳大会」というコテコテ男性向けテレビ番組であるわけで、この時点で非常にミスマッチ。この名前を女性スタッフがつけたのであれば、「負け犬」のような自虐的でユーモラスな意味合いが出てくるのでしょうが……。
*余談ながら「女だらけの 大会」で検索してみました。
その1 まあ、ターゲットは男性ですよね。
その2 女性が自分で名乗っている例。kimikaさん、どうスか?
その3 スタッフ&講師が女性だから成り立つイベントの気がします。この名前で男性講師が出てきたら、参加者からすれば凄くイヤな気がするかと。
その4 ……なるほど、そういう意味か!
その5 KingTowerさんをはじめとする格闘技好きの皆さん、この方って有名なんでしょうか。
その6 名前、ちょっと違うけど。「トワイラの竜巻」強そうだ。
誘われた方の立場からすると。
内情をよく知っている手だれの女性であれば、「女だらけ」という大会名でも支障なく参加できる。でも、どんなイベントか知らない未経験者の女性からすれば、「女だらけ」という大会名を聞いたときにあまりいいイメージを持たないのでは、と(ましてスタッフが男性だと聞いたら)。イベント自体はまっとうに作られているわけで、「名前で損をしている」ように思うんですよ。
ちょうど10回なのですから、これを期に「(男性または女性が)女性を誘いやすい」名前にリニューアルしていただければなあ、と思うのですが、いかがなものでしょうか。
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以上、4点提案しました。
「女だらけ」特有の価値を損なったり、中途半端になったりすることなく、「もっと多くの女性に」「もっと楽しく」クイズに触れていただくことが可能になるのでは、と当方は思います。
つづく。
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